偽装請負と正社員

偽装請負と正社員


偽装請負とは、業務処理請負と見せかけた労働者派遣を意味します。
派遣会社などと労働契約している労働者の労働力を利用する場合に直接指導命令する(労働者派遣)と、直接指導命令しない(業務処理請負)があります。

また、法律上、派遣の場合、期間制限(3年)を超えたら雇用契約の申込をしなければなりません。
しかし、実際には一般社員同様の仕事をしている(労働者派遣)にも拘らず、請負と言う体裁をとっているのが偽装請負で、労働者側からすると非常に不安定です。

これら違法な偽装請負をしたとして、厚生労働省から指導を受けた請負事業者の労働者のうち、指導後に発注先企業の正社員になれた人が全体の0.2%にとどまることが2/8厚生労働省の集計で分かりました。(朝日新聞)
加えて、期間制限(3年)を超えた派遣労働者の56.7%(42人)のうち直接派遣先に雇用された正社員は0人となっています。

この原因として、社会保険等に加入させなくていい請負や日雇いという形式を取る事で低コストで労働させ、更に、正社員に登用しない事で人件費を抑制しようとする事が挙げられます。


労働派遣法は正社員雇用を過度に減らさないことを目的としています。
しかし、偽装請負によって、請負の名の下に、結果的に派遣労働を拡大する事となりました。

posted by 労働法 at 12:22 | 労働者派遣法>改正

日雇い派遣の原則禁止


日本人材派遣協会は5月28日、製造業などでの日雇い派遣の原則禁止を 柱とする「自主ルール」を発表しました。
ワーキングプア(働く貧困層)の温床と批判されている日雇い派遣を自粛することで、業界全体への不信感を取り除くのが目的です。

自主ルールはこの日の定時総会で議決され、製造・運送業などでの軽作業に関して行なわれました。
「意図的な1日単位の細切れ契約は行わず、労働者の希望に応じて可能な限り長期の契約を確保する」と明記しました。
なお、通訳など専門業務や、臨時的で日雇いの必然性がある業務は対象外となります。


また、一つの事業所で長期間働く派遣労働者が正社員になることを希望した場合、職業紹介を行うなどの支援に努め、自主ルールを守らない企業に是正を要求し、従わない企業名は公表する方針です。

全国に1万社程度ある派遣会社の中で、協会に加盟している各社が派遣業界全体の売上高の約5割を占めています。
ただし、加盟していない会社の多さから、これらの自主ルールには実効性と言う点で疑問があります。

派遣労働者を支援する派遣ユニオンの関根書記長は、この自主ルールに関して以下のように述べています。
「対策が遅すぎ、派遣会社のピンハネや多発する労災への対策もなく不十分。日雇い自粛だけでなく、5年、10年先を見据えて将来設計ができる働き方にしていくべきだ」


日雇い派遣をめぐっては、厚生労働省が2月、契約の長期化などを求める指針を策定し、野党各党は日雇い派遣を原則禁止する法改正案を発表しています。

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posted by 労働法 at 12:11 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣制度について


労働者派遣制度の見直しを検討している厚生労働省の有識者研究会は、危険を伴う業務について日雇い派遣を禁止することで一致しました。

倉庫内での荷降ろしなど一部職種で事故が相次いでいる点が問題視されていますが、一日単位の雇用では派遣スタッフに十分な安全教育をすることが難しいと判断した結果です。

具体的な危険業務の種類は厚生労働省が今後詰める事になります。
厚生労働省有識者研究会は日雇派遣以外についても議論し、7月に報告書をまとめる方針です。
これをもとに労働政策審議会の部会で詳細を定め労働者派遣法の改正案を来年の通常国会に提出するとしています。



この日雇い派遣などの労働災害は高い割合で労災隠しの対象となる可能性が高く、危険と伴う業務以外にも注意が必要と考えられています。
しかし、研究会は1日単位で働きたい人の雇用の場を奪う可能性を危惧し、全面禁止は望ましくないとしています。
posted by 労働法 at 22:13 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 その他

労働者派遣法改正 その他

○派遣労働者の雇用の安定

派遣労働者の雇用の安定を図るための措置として、派遣元事業主は、派遣労働者の希望を考慮する必要があります。

例えば、派遣元での雇用契約期間を、労働者派遣の期間と合わせる等です。
また、派遣先は、派遣契約の派遣期間について、可能な限り長く定めるといったように、派遣労働者の雇用の安定を図るために努力する必要があります。


○労働者派遣事業の許可の欠格事由の追加
 
労働者派遣事業の許可の欠格事由として、出入国管理及び難民認定法第73条の2第1項の罪(不法就労助長罪)が追加されました。
これに該当する場合は、許可されません。
posted by 労働法 at 18:43 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 派遣元・派遣先の措置等


労働者派遣法改正 
派遣元事業主・派遣先が講ずべき措置等について



○派遣元は、社会保険等に加入していない労働者の具体的な理由について、派遣先及び派遣労働者に通知しなければなりません。
派遣労働者が社会保険等に加入していない理由が適切でない場合は、加入させてから派遣するよう求める必要があります。

○派遣先は、派遣労働者の教育訓練・能力開発について、可能な限り協力しなければなりません。

○派遣元事業主は、派遣先に雇用されている労働者との均衡に配慮して、物品の貸与や教育訓練の実施等をはじめとする福利厚生等の必要な措置を取るよう努めなければなりません。

○派遣先は、解雇した担当者のポストに、解雇後3箇月以内に派遣を受け入れる場合、必要最小限度の派遣の期間を定める必要があります。
また、派遣労働者受入れの理由を説明する等の措置を取ると共に、派遣先の労働者の理解が得られるよう努めなければなりません。
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posted by 労働法 at 18:39 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 派遣労働者の安全衛生の確保等

労働者派遣法改正 
派遣労働者の安全衛生の確保等について


派遣元・派遣先責任者の業務に、派遣労働者の安全衛生に関係する業務が追加されます
○派遣元責任者・・・ 派遣元において安全衛生を統括管理する者及び派遣先との連絡調整
○派遣先責任者・・・ 派遣先において安全衛生を統括管理する者及び派遣元事業主との連絡調整


製造業務専門の派遣元・派遣先責任者の選任が必要となります。

○製造業務に派遣をする派遣元は、原則として、製造業務に従事する派遣労働者100人当たり1人以上を、当該派遣労働者を専門に担当する派遣元責任者としなければなりません。

○製造業務に50人を超える派遣労働者を従事させる派遣先は、原則として、製造業務に従事する派遣労働者100人当たり1人以上を、当該派遣労働者を専門に担当する派遣先責任としなければなりません


安全衛生に係る措置に関する派遣先の協力として、派遣元事業主から雇入れ時の安全衛生教育の委託の申し入れがある場合、これに応じる努力と共に、必要な協力や配慮を行わなければなりません。


労働者死傷病報告の様式の改正(労働安全衛生規則の一部改正)
派遣労働者が労働災害により死亡又は負傷等した場合、派遣先・派遣元の両方の事業者は、派遣先の事業場の名称等を記入して、所轄労働基準監督署に労働者死傷病報告を提出する必要があります。 

なお、派遣先の事業者は、労働者死傷病報告を提出したとき、その写しを派遣元の事業者に送付する必要があります。

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posted by 労働法 at 18:35 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 許可・届出手続等の簡素化

労働者派遣法改正 許可・届出手続等の簡素化

○一般労働者派遣事業の許可・特定労働者派遣事業の届出の簡素化

許可・届出手続の簡素化の一環として、一般労働者派遣事業の許可・特定労働者派遣事業の届出について、事業所単位(支店単位)から事業主単位(会社単位)になりました。

なお、許可・届出等に係る書類の提出についても、原則として事業主の主な事務所を管轄する都道府県労働局に対して行うこととなりますが、事業所(支店)のみに係る書類の提出は、事業所のある都道府県労働局に対して行うことも可能です。

派遣元事業主から派遣先への通知・派遣先から派遣元事業主への通知で、従来は書面で行う事とされていましたが、ファックスや電子メールによる通知が可能になりました。


○派遣元責任者に係る手続等の簡素化

派遣元責任者の変更の届出は、改正前は変更の日から10日以内に届ける必要がありましたが、変更の日からら30日以内に届け出れば良い事になりました。

また、派遣元責任者講習の見直しとして、派遣元責任者講習の有効期間が5年に延長されました。
再講習について講習時間数が従来の6時間から4時間に短縮されました。
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posted by 労働法 at 18:35 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 紹介予定派遣

労働者派遣法改正 紹介予定派遣について

紹介予定派遣とは、労働者派遣事業と職業紹介事業の双方の許可を受け又は届出をした者が、職業紹介を行い、又は行うことを予定してするものです。


従来行うことのできなかった派遣就業開始前又は派遣就業期間中の求人条件の明示、派遣就業期間中の求人・求職の意思の確認及び採用内定を行うことが可能になりました。

この紹介予定派遣の場合は、派遣就業開始前の面接、履歴書の送付等の派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為が可能になりました。
この場合、派遣労働者の年齢や性別を理由とした差別を行ってはならず、直接採用する場合のルールである雇用対策法や男女雇用機会均等法に基づくルールの下に行うことが必要です。

ただし、紹介予定派遣の派遣受入期間は、同一の派遣労働者について6箇月を超えて派遣を行ってはなりません。

加えて、派遣先が派遣労働者を雇用しない場合等の理由の明示が必要となり、職業紹介を希望しなかった場合又は派遣労働者を雇用しなかった場合には、派遣元事業主の求めに応じ、その理由を明示しなければなりません。
 
また、派遣元事業主は、派遣先に対し理由の明示を求めた上で、派遣先から明示された理由を、派遣労働者に対して書面で明示しなければなりません。
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posted by 労働法 at 18:34 | 労働者派遣法>改正

労働派遣法改正 派遣対象事業の拡大

労働者派遣法改正 派遣対象業務の拡大

従来、派遣する事が出来ない業務として建設業務・港湾運送業務・ 警備の業務。製造業務がありましたが、法改正の結果、製造業務への派遣が可能になりました。
ただし、平成19年2月28日までは、派遣受入期間は1年となります。

なお、当分の間、派遣元事業主は、製造業務に労働者派遣を行う事業所について、許可申請書又は届出書にその旨記載する必要があります。


また、医療関連業務に関しても、改正の結果、社会福祉施設などで行われる医業等の業務については、派遣を行うことが可能となっています。
また、病院等における医業等の医療関連業務について、紹介予定派遣の場合は、派遣が可能になりました。
紹介予定派遣以外の派遣の場合は、従来どおり労働者派遣事業を行うことができません。


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posted by 労働法 at 18:31 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 雇用の申込み義務

労働者派遣法改正 
派遣労働者への直接雇用の申込み義務について


派遣期間の制限を越えて同一業務に派遣労働者を使用しようとする場合は、派遣先に対し、派遣労働者への雇用契約の申し込み義務があります。

専門的26業種に、3年を超えて同一の派遣労働者を受け入れている派遣先が、その業務に労働者を雇入れるときは、その派遣労働者への雇用契約の申し込み義務が生じます。



○派遣受入期間の制限がある業務の場合は、制限の日を越えて派遣労働者を使用しようとする場合は、派遣先は、制限日の前日までに、派遣労働者に対して雇用契約の申込みをしなければなりません。

○派遣受入期間の制限がない業務の場合は、同一の業務に同一の派遣労働者を3年を超えて受け入れており、その業務に新たに労働者を雇入れようとする時は、その派遣労働者に対して雇用契約の申込みをしなければなりません。

○雇用契約の申込み義務に違反する派遣先に対する勧告・公表
雇用契約の申込み義務に違反する派遣先企業に対して、指導・助言の上、勧告・企業名公表をすることがあります。



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posted by 労働法 at 18:23 | 労働者派遣法>改正

労働者派遣法改正 派遣受入期間の延長

労働者派遣法改正 派遣受入期間の延長について

原則として、労働者の過半数代表の意見聴取をした上で、1年を超え3年以内の予め定めた期間となりました。
これに該当しない場合は1年が限度です。


@労働基準法に基づく産前産後休業
A育児・介護休業法に基づく育児休業
Bその他これに準ずる場合として省令で定める休業を取得した派遣先の従業員の代替の業務

上記の休業のほか、「介護休業及びこれに後続する休業」も派遣期間の制限の対象外となりました。
これらの代替要員派遣については、派遣期間の制限が撤廃されます。


事業の開始・転換・拡大・縮小・廃止などに係る業務であって、一定期間内に完了することが予定されている業務は、3年が限度のままです。

○派遣可能期間

@政令で定める業務(26業務) 制限なし
A製造業務・・・1年(平成19年3月以降は3年)
B日数限定業務・・・月10日以下
C産前産後休業、育児休業等を取得する労働者の業務・・・制限なし
D介護休業等を取得する労働者の業務・・・制限なし
E中高年齢者(45歳以上)の派遣労働者のみを従事させる業務・・・3年
F上記以外の業務 最長3年
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posted by 労働法 at 18:22 | 労働者派遣法>改正
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